
杉山 さん
Sugiyama ー monoroom gunma 代表
海外での放浪・労働経験で培った
「攻め」の感性を武器に、
2024年4月、太田と桐生の境界線に
リユース・セレクトショップをオープン。
自らの審美眼で選び抜いた中古家具を通じ、
既成概念にとらわれない新しい「街の広場」を創造している。
群馬県太田市と桐生市のちょうど境目にある、どこか懐かしくも新しい、独特の存在感を放つお店があります。
その名は、monoroom gunma(モノルーム群馬)
「自分が良いと思ったものしか置かない」と語るのは、家具部門担当の杉山さん。
中古家具や雑貨を扱うリユース・セレクトショップとして、2024年4月にオープンしました。
今回は、杉山さんに創業の経緯から、海外での経験、そしてこれからの展望についてお話を伺いました。
自分の感性で選び抜く「セレクトショップ」
重い扉を開けると、そこには年代も国籍も、
既成概念さえも飛び越えた家具や雑貨たちが、静かに、しかし確かな存在感を放って鎮座しています。
ざっくり言うと、中古家具と雑貨の「リユース・セレクトショップ」です。1点1点、僕自身が「これだ!」とビビッときたものや、「今の時代に合いそうだな」と感じたものをセレクトして店に入れています。
杉山さんの瞳には、数多の国を渡り歩き、
荒野で土に触れてきた者だけが持つ、濁りのない「攻め」の輝きが宿っていました。
高校の同級生。二人の「相棒」で立ち上げた場所
杉山さんがこの場所に根を下ろした理由は、ドラマチックな計算ではなく、至極人間味に溢れたものでした。
共に運営するのは、高校時代からの親友。桐生出身の杉山さんと、太田出身の相方。二人の故郷が交差する中間の地こそが、この場所だったのです。
昔から一緒にバカをやってきた仲間と、お互いの得意分野を持ち寄って新しい場所を作る。それが一番自然な形だったんです。
かつて共にニュージーランドへ語学留学に旅立ち、未知の世界を呼吸した二人の「相棒」。
効率や打算ではない、信頼という名の土台。そこから生まれた空間には、どこか実家のような安心感と、異国のギャラリーのような高揚感が同居しています。

「攻め」の姿勢を学んだ留学経験
杉山さんの審美眼を形作ったのは、2年半に及ぶ海外での放浪と労働の記憶です。ニュージーランドのファームで土にまみれ、オーストラリアの熱波の中でひたすらスイカを栽培する日々。
「海外で出会った奴らは、みんなアグレッシブで、常に『攻め』の姿勢でした。自分で何かを起こそうとするエネルギー。その熱量に当てられた経験が、今の僕のガソリンになっています」

その経験は、買い付けの現場にも生きています。「今の時代に合いそうか」という冷静な分析と、「これだ!」という直感。
現在は価格帯を抑え、誰もが手に取りやすいリユースを中心に展開していますが、その視線はすでに、アメリカやヨーロッパへの直接買い付け、そして真のヴィンテージへと続く「深化」の道を捉えています。
遊びも仕事も「ロスなく、全力で」
杉山さんのライフスタイルを語る上で欠かせないのが、
趣味の「釣り」と「お酒」です。かつては週8日(!)も川へ通ったという、自他共に認める「釣りバカ」。
毎晩お酒を嗜みながらも、朝6時には必ず起床する。
その規律正しさは、開店時間の13時までに完璧な掃除とメンテナンスを済ませるという、プロフェッショナリズムへと繋がっています。
遊びも仕事も、ロスなく全力でやりたい。13時に店を開けるのは、
お客様に一番フラットで綺麗な状態で家具を見てほしいから。午前中の準備に一切の妥協はしません。

地域と混ざり合う「イベントスペース」としての未来
monoroom gunmaの挑戦は、家具の販売に留まりません。
杉山さんが見据えるのは、この場所を「多ジャンルの人々が交差するイベントスペース」へと変貌させることです。
古着屋や飲食店を呼んで、お祭りのような場を作りたい。
家具を買いに来るのではなく、遊びに来た“ついで”に家具がある。そんな足がかりになる場所を目指しています。

かつて宿場町や門前町がそうであったように、
人が集まり、会話が生まれ、そこにある「良いもの」が誰かの生活へと引き継がれていく。
杉山さんの描く未来は、古くて新しい「街の広場」の再生でもあります。
住所 群馬県太田市藪塚町2750-5
営業時間 13:00 〜 18:00
営業日 土・日・祝(平日は基本的に予約制)
駐車場 店舗前 約10台
Web 公式サイトはこちら
MAP Googleマップで見る
住所 群馬県太田市藪塚町2750-5
営業時間 13:00 〜 18:00
営業日 土・日・祝(平日は基本的に予約制)
駐車場 店舗前 約10台
Web 公式サイトはこちら
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取材を終えて
店を出た時に感じたのは、心地よい「潔さ」でした。
杉山さんは「自分が良いと思うもの」以外、一切のノイズを排除している。
その選択の純度が、訪れる人の心をフラットにしてくれます。「家具は出会いです」ランチの後や、ふらりと立ち寄った散歩の途中に。
もしあなたが、自分の感性を呼び覚ます「一点」に出会いたいなら、ぜひこの境界線にある部屋を訪ねてみてください。
そこには、世界を歩いた男が選び抜いた、静かな情熱が置かれています。
Re:Local
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